短歌演習のために【3】 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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短歌演習のために【3】

 
 
睡るため左手を繃〔ま〕き左手が右手の他者であることを寝る



忽然と絹の印象たちこめて昼間つけさしの電球ひとつ



驢馬性が耳より出でてゆくゆふべぼろ服を着た一裸を愛す



帝と聞き天をみあげた中心は羽毛とてない青い擾乱〔ぜうらん〕



月極〔つきぎめ〕を月極〔げつきよく〕と読み空白に光の注ぐ府中市をゆく



風成〔ふうせい〕のひとつ私の溜息が層あるものに風韻のこす



痘痕のやうな天花があるだらうすべてがまもるまぢかの肌に



春に張る秋には飽きと逆らはず生きて馬齢の廃馬さみしゑ



茉莉花茶を十時に飲んでうはべりに天金あるを書見のよすがに



菖蒲〔あやめ〕見る傘の真下はあやめとは縁をもてない一帯の虚無
 
 

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2010年05月07日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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