短歌演習のために【5】 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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短歌演習のために【5】

 
 
きみの胸乳〔むなぢ〕は西洋の絵とならなくてならざる其処を狐があそぶ



髪撫でて見ろ生〔あ〕れだした夜の川は未来のごときを溺れせしめた。



ふれてみる身のやはらかさ魂のくぐもる今日のきみ曇りぞら



ユーフラテス、と、呪文をいひて帯とけば添ふチグリスにぼくもなるまま



同衾し天井みあぐあれは何あれらはいつに死にたる砂漠



蜜ながる陰〔ほと〕のかなしみ、花に往き花に還るをわれとふな、ゆめ。



一斉にがらす砕けるカデンツァを終はらないとふ曲終に聴く



別姓のふたり寄り添ふそのゆふべ世界は二重のひかりにみちて



同姓の数人〔すにん〕寄り添ふそのあした世界は一重〔ひとへ〕にひかりしづめる



減給に似た愛だつた、ときめいてコップの水を一日〔ひとひ〕見てゐた



愛撫され起きゆくきみは腐葉土にしてひらきゆく眸〔まみ〕の朝かぜ



おきぬけのことばのはじめけだもののうめきをもらすきみの深遠



抹香鯨の匂ひ描かむとうなばらのごとき画帖をひらく。(性愛、)



酔ふほどに身はゆふぐれの苫〔とま〕に似て酸き藁などを胃中に収む



ほどけきつた二本の紐としてわれら宇宙大の流星を演じた
 
 

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2010年05月21日 日記 トラックバック(0) コメント(0)












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