短歌演習のために【12】 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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短歌演習のために【12】



Erotic fire incidentといふべきか、世界の楡が夕陽に焦げて。



「だんだんと意味のなくなる病気だろ? からだごといま哀しんでても」



スカートとふ入射角もて来し女〔ひと〕の付け根にひかりのあやめを挿した



こんなにもやらかくなつてぬれてゐる暗愚の部位はそれでもとびら



あんぶれら咲くあぢさゐの小径こそ貌〔かほ〕なきままの妍〔けん〕といふもの



雨ふふみ恍惚とするあぢさゐの球の色魔に色鬱〔しきうつ〕も見ゆ



かずかぎりなくあぢさゐは悲〔ひ〕にぬれて性を語らぬ黙〔もだ〕となりゆく



だんねんは雨中に傘をすてしめてひとつ身の穢〔ゑ〕をとほくすること



植生は刑余のときを生きるかな雨滴音楽たゆることなし



あぢさゐのあるかなきかの発電を掠めたのちにバスを乗り継ぐ

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2010年06月14日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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