夏の日記2 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

夏の日記2のページです。

夏の日記2

 
 
【夏の日記2】


7月26日 「人体」は秋の季語のようだ。夏の体感はかすむ
7月27日 七つの海、七つの体穴をふさぐようにして呻き
7月28日 世界を混沌にする豚の群れを川上にイメージした。
7月29日 幼年時、蔵の裏はバタフライ効果がゆれていた
7月30日 綿菓子と庭木の角度に注意しながら (話していたのだ、
7月31日 「路上」という言葉があって、全体が空に接している
8月1日 青の液をひらたい皿に容れて天上性の通過も待った。
8月2日 蚊を凝視しなかったことの罰。どんなかたちだ? 吸わせている。
8月3日 「一日一悪」なんて変な戒律のためイチジクを食べて
8月4日 ともに下痢をしていたおじさんに親愛をおぼえた
8月5日 辞書を枕に、ことばにならない帯状が脳に引越してくる
8月6日 聾唖者の書く詩篇の音律、それは何を基礎にするか
8月7日 この問題と「盲者の夢がたり」が似ている。
8月8日 おそろしい人体。足早に夏野で扉を割りだすだろう
8月9日 おそろしい人体。帽子のなかの感情で湿度も変わる
8月10日 縞馬を剃毛すると体表に同じ縞分布が現れるという、そんな裸。
8月11日 もともと人体の色も限られていたが、白色人種がそれを解放した
8月12日 「天国と皮膚癌は似ているか?」 サントロペの殷賑に問う
8月13日 勝手口から出入りしていたぼくらのからだのあわい一過性
8月14日 水上のテラスで卓を囲む、かげろうめいた午後の人びとだった。
8月15日 消化器が無にちかいまで退化したから光すらのみこめた
 
 

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2010年08月09日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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