wave ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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wave



【wave】


夏の朝は
いっさいの事前
遊女のようにくらい
にこごって
空がまだ分離していないので
とおりぬける各門が
垢のかなしさから
こきざみなふるえをもつ
あるくのは
草から連打されたわたしだが
発砲音もなく
おびただしい減速が生じている
ゆっくりしたものを見すぎるから
えがくおもかげとともに
もう朝が眠いのだろう
恋情のつねだが勝手なことだ
いくつかの点在もたのしむ
視線であることの仕方
うちあげられた魚になれば
浜のようなものがあって
その境界に執する
死ぬに似た境界かもしれない
横たわるようにあるいて
身をいみなく尽くすだろう
とおることは関節できしみながら
後ろ足が前足にいなまれる
そうして順序をぼろぼろにして
あいされないを愛す
この創痍は家へもどし
ようやく仕事にうつるが
むろん
自分の波には別れをつげる



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2010年08月18日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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