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もののけ ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

もののけのページです。

もののけ

【もののけ】


もともと動きとは
こんなものではないかと
ただ動きをみていた
「首が飛んでも動いてみせる」
そうだろう、動きとは
「首が飛んでも笑ってみせる」
そうだろう、笑いとは

万象はあるが
いつも全体などない
ひそやかにゆれているだけだ
ゆれるからみなが同じになる
酒場の隅だって同じになる
あくまでも仮だ
全体がここにあふれていることは

《ゴーストが川辺の草といっしょに
川の水を覗き込む》
「こちら」の意識なきこの文で
場所がいっきょに非場へつうじた

葉裏から魅[もののけ]が湧く
にじりあがるゴーストの通い路
躯の虚数がぞろぞろ動き
むこうの七草にも七種の雨脚が立った

益体なき焼きトン屋にて同じ者たちは
同じたくさんのものを食べた
追憶的にすきとおった血管で
かこわれた胃の森にも
秋の同じ がゆれていた

塹壕からわれわれを送るだろう
何かの墨書のおわりへむけ
ひとからげを縦にして

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2007年10月28日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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