勲章ののち樹をさがす ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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勲章ののち樹をさがす

 
 
【勲章ののち樹をさがす】


ドイツ軍人の勲章をひとからもらったが、想起に脱臼をもちこんだ
うえで、わすれていることどもを自分に引き寄せよ、という示唆か
とおもう。これは手のなかで鳴らすものだが楽器でもないという事
物の偏差が、まずここには存在していて、それが自分のからだへの
おもいと二重化してくる。退屈を現象するものの構造がすべてひと
しいのではとすらかんがえてしまうが、すべては火をつけるまでに
ゆかない。その勲章も、あなたがくれたのだからあなただろうが、
あなたとはわたしからの距離でしかないのだから、火はありうると
すれば別の草はらを炎やす媒質にすぎないだろう。勲章なら古代フ
ェニキアの通貨のように重いが、その重さをもって掌を焔につつむ
わけでもない。なんだろう、ともあれファシストでないしるしなの
か彫琢とか飾りとかいうものがわからなくなってきて、ただ生ずる
ものとして日の昇る音を聴き、黒シャツをまとい朝早くから出かけ
た。勲章を根もとに捨てるための樹をさがそうかとおもうが、次は。
 
 

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2010年10月19日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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