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港そだち ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

港そだちのページです。

港そだち

【港そだち】


港みなとに舟、
それだけで補陀落がかいやぐらする
何柱の塔 おのれに向かう岬を
海岸線によびだし
いやおうなく水面も盛りあがる
たたらふむ をんな肴に
それらを呑もうじゃないか

土がななめになって
水が屋根をふくらみ
骨すかすかの巷ができる
虹をわたったのちは
橋というすきまはすべて爆破した
それが 港そだちということ

ともだちを送る 死地へとおくる

住む都はゴダール、町の人がいう
情の節は 情の悴は。
死んだ映画館から蕭蕭と
まだ剣戟音がもれている
まなうら疥癬だらけの
しらす腰越、
老婆こゆるぎ

兄貴、詩が下手ってことは
心に正義がないゆえかい
(こくりこくりと白河を漕ぎな

一空間は他空間を保証しない
無限のひみつもそのあたりにあって
だえきをかためてぬったのちは
橋というすきまはすべて爆破した
うまれたときからけだもの
材木座も侠や福のにぎわい

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2007年10月30日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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