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コーラス ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

コーラスのページです。

コーラス

 
 
【コーラス】


歌のパーツにコーラス部を置くことが、唄う孤独をすくうことにつ
ながるのだ、演奏はつねに多人数で、とあなたにいう。それであさ
やけをみたいのだとつづけると、坑道をみちる仕事おわりの坑夫の
歌声のようなものかと問いかえされ、外にある声が舞台に中立性と
最終反響権をもって介入しつつ、なおかつ唄う顔が仮面をはずさな
い、とおいギリシャ由来の峻厳をかたった。そこにつむじなして巻
いていた風を、誰彼とともにむかし恐怖としてみたのだ。そういう
峻厳があなたを裁くのだし、だれもが致死的な道具なしに自分を裁
かないと、どこにも立つことにならないとつけくわえる。立つから
並ぶということ。モデルは木立だろう。映画のロールに人名がなだ
れてくるときの、夜明けのような圧倒感にさえ似ている。むろんあ
なたは若いから放心のままあるきたいなどとも夢みるが、海炭坑道
を百年とおり、遅れて現れてきたかずかずのにくたいこそにひとは
泣き、ここへいたりようやく、風のために唄い風になる、の命題も
明瞭化する、とはわからない。つまりコーラスも海を割るようにい
つもうかんでくるべきだ。コーラスとはひとみなの場所を批判的に
二重化すること。そういうひかり。それで自分がここにいない浮遊
が、もっといえば自分がコーラスに脱論理的に参与しているめまい
が、歓喜のうちにも噛みしめられることになるだろう。そういう歌
の近隣で、たしかに革命の語が、うつくしい声で発せられてもいた。
 
 

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2010年10月31日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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