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【提出課題】百行詩:「メデタ矢」 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

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【提出課題】百行詩:「メデタ矢」

【提出課題】百行詩:「メデタ矢」
阿部嘉昭


一行目はいきなり飛び出して恥しい
二行目はあっさりそれに追随しもっと恥しい
三行目はこんな葛藤を無視する
四行目ははじまったものは仕方がないと歎息し
五行目がはや調整役を買って出る(お節介め)

六行目はまたもや恥しいが理由がちがう
七行目の短足
八行目のひンがラ眼
九行目胸毛の毛毛毛毛毛が恥しい
十行目にいたり恥しいものが恥しいトートロジックなケツ論も出る

十一行目は北埼玉のからっ風野郎、口癖は「ここで暮らさない?」
十二行目の横浜の歌唄いを震える声で誘惑する「ベッドにおいでよ」
十三行目の烏山親父は「なんでも呵呵大笑」が身上
十四行目はよって素直に「カカカカカ」(たまに「ワンワン」)
十五行目は不機嫌。「 」が多くなってきているからだ

十六行目、「つまり詩にはメタ構造がないとね」
十七行目、「否むしろ音韻こそが必要だ」
十八行目いうならく、「なんで安易な五七五?」
十九行目、「恥のテーマへ回帰だろ?」
二十行目は「一時期流行った《ハズい》こそ《ハズい》」

二十一行目は逆に「こそ」の語こそがいつも恥しいと指摘
二十二行目は同調派、「強調ってマッチョよ、十九行目に戻れ」と虎の威を借りた
二十三行目は心情派、「一時期がイチジクに聴えドキドキしたんよ」
二十四行目、誤解派。「西洋学はやっぱり起源からだわよねえ」
二十五行目、エッチ。「いや、浣腸の像が揺曳したんだろうよ」

二十六行目、わーん、喧々諤々。バベル状態だわ
二十七行目、いやバブルの恩恵など蒙らなかったよ
二十八行目、残業手当なかったし モテなかったし
二十九行目、おい阿部嘉昭、こんなとこで私的に嘆くな
三十行目、バッキャロ、詩がわたくしでなくて何の詩か

三十一行目はそろそろ疲れてきてインスタント珈琲を淹れる
三十二行目は単純に未来予測したが言明は次行に渡す
三十三行目はその企みに乗るものかと眉間しかめて
三十四行目は、私は数字が悪い、素通りしてください、と腰砕け
三十五行目はお前みたいな前行をもった俺が不幸とこっちもメソメソ

三十六行目になって癇癪、「焙煎珈琲で雲古が黒くなるってことだろっ」
三十七行目は元も子もなくなって(泣)
三十八行目も「元は一行目だけでわれわれはみな子供だ」と責任回避
三十九行目は怒りんぼ「日和見め、元利計算ではなく複利計算で行け」
四十行目はしかしドリカム好きで「サンキュ.」といってほしいだけだった(もう遅い)

四十一行目になって暗中模索
四十二行目は五里霧中とも換言できる
四十三行目の実体も行数稼ぎ
四十四行目はしかしとつぜん点数稼ぎの女子を押し倒したくなって
四十五行目に生じた不意の性欲が五里を走った。だが「霧だらけじゃんか」

四十六行目に一首《性欲は虚しからずや霧の灰 靄の白にも沁まずただよふ》
四十七行目はひとりごちる、dew ramblerっつのはありうるなあ
四十八行目、俺たち不穏分子、霧のなかでこの殺意を燃やさなきゃ
四十九行目にいたりさらに一喝、「拠点をえぐりだせ」
五十行目《キリキリと夢中にありて錐まわせ》

五十一行目で腹に穴が開く
五十二行目の向こうが見える
五十三行目のとおく、お城も季節もみえる
五十四行目は太陽が溶けた海
五十五行目は大安売りだよ大安売り(晴れたっ)

五十六行目はけれども腫れてしまった
五十七行目が大体「臍」の位置だったので
五十八行目ではガキのころの出べそに戻る(涙)
五十九行目でさらに臍下三寸すら腫れて
六十行目にいたりきみのおっぱいもおしりもうっとり腫れた

六十一行目はとうぜん揉む
六十二行目にふと生じた錐揉みも何のその
六十三行目の性欲もグッとつよくなってもう墜落しない
六十四行目が教材に相応しくなく猥褻だって構うもんか
六十五行目ではっきりいいたい《全魚類とヤリたや》

六十六行目はしもたや
六十七行目が出入りして
六十八行目(遊女)が薄粥を振舞う
六十九行目は大事な数字なのにいまさら倒錯できず
七十行目がボソリ、「俺たちゃ江戸のむかしからビンボー」

七十一行目の この何という侘しさ
七十二行目が前行の虱とり
七十三行目に発句、《虱去る師走の身にもクリスマス》
七十四行目に付け、《われもわれもと橋落つるまで》
七十五行目は な~んかどうでもよくなって

七十六行目、ふう。
七十七行目、ふにゃん。
七十八行目、やっぱね。
七十九行目、なにが?
八十行目、なんだかねえ。。。

八十一行目はしかしなんだかウキウキしている
八十二行目を愛していてあすはカメロットの祭りに行くのだ
八十三行目でジンジャの花を瞳に映して
八十四行目のここ、かすかに生姜の香
八十五行目では前行の打ち間違えを記録しておこう、「カカ折」

八十六行目、何じゃ「カカ折」って
八十七行目、一部のアフリカ語でカカは女陰だろ?
八十八行目、ぼぼそそ
八十九行目、由緒ただしく「ほと」といえ
九十行目、ほとほとおのれの助兵衛に疲れて、魚類まで帰っていった

九十一行目は海流の彼方
九十二行目は気宇壮大
九十三行目に鮫の投身数千
九十四行目は宇宙まで跳ねた鱶が脇見もしている
九十五行目にみえた、にんげんの物侘びた下界

九十六行目は全詩人のとぼとぼ歩きで
九十七行目、「お恵みくださーい」(ザマミロ)
九十八行目からは三行の文法が破壊だ
九十九行目、墓逝って往かず苔 イかずのかわやも
百行目の斑らなら まんだらだったからメデタ矢 (放てっ)

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2007年11月09日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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