今日のプリント
昨日午前、今日の「かいぶつ祭り」のイベントのため
『西東三鬼全句集』をチェックしようとして
あやうく支えあってならんでいる
平積みの本の塔のいちばん底をさぐったところ、
都合五つの本の塔が見事に大破、
床板から自分の膝まで
うんざりするほどの本の絨毯ができてしまった。
けれどもそれを「天意」と受けとる。
そうだ、いまこそ本棚入れ替えのチャンスじゃないか。
このごろは読んだ順序で本を平積みし、
その塔も高くなってきたので、
背後の棚(それも各棚が前後で二段ある)から
なにかを探すのが億劫になっていたし、
探しても「なぜか見当たらない」というふうに
本棚の情報能力が低下したままにもなっていたのだった。
まずは散逸している各著者を
適切な一箇所にまとめなくては。
しかしそれは相互関連ということなら
ひとつの棚、平積みをどう形成するかとも
相即してくる問題なので、
これをかんがえるのは、
じつは難解なパズルを解くようなもの。
しかも本を崩し、足場のないなかで
部屋の各所をどう移動するかという
「工程」パズルの問題ともからむ。
それで結局、本棚の入れ替えが完了するまで
都合四時間程度かかった。
気づいたらもう昼二時。
ともあれこれでバラバラに散っていた
草森紳一も平岡正明も朝倉喬司も一箇所に揃ったし
藤井貞和は詩集と評論の二箇所に
岡井隆は旧作と新作の二箇所に
俳書もむかし買ったものと最近買ったものに
それぞれ分離するだけになった。
あるいは目障りだった某氏某氏の著作など
後ろのほうの塔に一挙に積み上げることができた。
広瀬大志さんとか渡辺玄英さんとかの詩集が
見事にそろい踏みで並んだのが嬉しい
(ただし彼らのデカい判型の詩集は美術書の棚)。
あるいは70年代詩集/詩作者が一定の秩序で
並んでいったのも嬉しい。
詩集はほぼ取り出さないが
捨てる気もしない、というものを
本棚の後ろ側に隠した。
自分の原稿の掲載雑誌も
「ユリイカ」などの長稿はのぞき、
映画関係の短稿掲載のものについては
これは移動シェルフの裏に隠した。
目安は二十枚以上か否か。
思想書の塔、デザイン書の塔もできる。
部屋の最も出入りのしにくい隅っこには
とりあえずは処分予定、あるいは古書店行予定の本の塔を
綺麗に平積みにしてつくりあげた。
う~ん恵贈詩集というのは処置が難しいなあ。
みなさん、どうしているんだろう?
それで本棚の入れ替えがついに完成した。
以後は今日の「かいぶつ句会」のイベントのため
ようやく『西東三鬼全句集』をチェックしだす。
自分の喋りを補助する三鬼の秀句を抜けばよい。
☆○△を句頭に付してあるので作業はたやすい。
で、できあがったプリントが以下。
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【西東三鬼鑑賞】
○蛇の卵地上に並べ棒で打つ
昭和二十九年、『変身』所収
*
蓮掘りが手もておのれの脚を抜く
昭和二十七年、『変身』所収
○枯蓮のうごく時きてみなうごく
昭和二十一年、『夜の桃』所収
○蓮池に骨のごときを掴み出す
昭和二十三年、『今日』所収
*
愛撫する月下の犬に硬き骨
昭和三十年、『変身』所収
寒林が開きよごれし犬を入る
昭和二十四年、『今日』所収
寒月下の恋双頭の犬となりぬ
昭和三十二年、『変身』所収
*
われら滅びつつあり雪は天に満つ
昭和二十三年、『夜の桃』所収
脳天に霰を溜めて耶蘇名ルカ
昭和二十六年、『今日』所収
*
○百舌に顔切られて今日が始まるか
昭和二十三年、『夜の桃』所収
○百舌の声豆腐にひびくそれを切る
昭和二十一年、『夜の桃』所収
○印=桜楓社『俳句シリーズ 人と作品 西東三鬼』の名句鑑賞に掲載されているもの
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このプリントを配布して
阿部が三鬼についてどう話すかは、
乞うご期待! といいたいところだが、
まだ今日の予約がうまりきっていないらしい。
この文のこれからのちを読まれて
気になったかたはぜひ予約をして
吉祥寺にいらしてください。
盛りだくさんだけど、気易い会ですよ♪
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第9回 名物かいぶつ祭り 式次第
2010年12月18日 吉祥寺・伊千兵衛ダイニング
3時00分 吉祥寺トーク ① 丸亀丸 團松 バソン
3時10分 三鬼を語る 嘉昭
3時18分 えろきゅんキャバレー 賤女
3時26分 三島由紀夫を歌う 公人
3時34分 おわビデオ 子覗けんぞう
3時42分 ライブドローイング おゆき坊
3時55分 きききりんを探して 朔美
4時05分 歌唱 彩子
4時15分 かいぶつ句会賞発表 バソン
4時25分 吉祥寺トーク ② ブセオ
4時35分 余白ハプニング 余白句会
4時45分 太宰治リーディング 知代
4時55分 俳句後楽園 かいぶつ句会×余白句会
5時20分 シバライブ 三橋乙揶
5時40分 かいぶつ祭り大句会 司会=桃天丸 おゆき坊
6時00分 落語 世之介皀角子
6時30分 恒例オークション 進行=ざぶん 賤女
7時00分 閉会
ちなみに、俳号で人名を表示。
結構、有名人が多いがそれは現場でのお愉しみ。
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@伊千兵衛ダイニング
www.icibee.com/
武蔵野市吉祥寺本町1-29-6 2F
電話 0422-20-0737
会費5000円
食事と三時間呑み放題+かいぶつ句集56号
参加ご希望のかたは
氏名・連絡先(メアド/電話)を書き、以下まで
kaibutsu575@atamatote.co.jp
FAX : 03-5453-2929
(伊千兵衛ダイニングまでの行き方・おさらい)
吉祥寺駅北口に出たら線路沿いに西荻・新宿方面に歩いてください。
線路下が「アトレ」という商店街になっています。
その商店街の先っぽに「アトレ吉祥寺郵便局」があります。
その向いの「KSビル」を左折してください。
左側のあさひ病院」を過ぎると前方左に「琉球」という沖縄料理の看板が見えてきます。
「琉球」の角を左に曲がってすぐのビルの2階が「伊千兵衛ダイニング」です。
「アトレの郵便局」と「あさひ病院」と「琉球」がキーワードです。
(あさひ病院からは徒歩1分でした)