自己確認メモ8
詩(作)に接しているとき
認識は不整合性(≒狂気)にふるえ
それが言語構造の確認にもおよんで
詩を起点にしての世界の増加を確信する。
ヴィトゲンシュタインの詩的直観は
精確さから出来しているが、
たぶんそこから付加されるものが
特有的に詩にはあって、
詩はその意味では一種
「残滓」を形成する分野にただよっている。
その「残滓」はどのようにでも呼称可能だ。
たとえば「肉体」、たとえば「感情」、
たとえば「フレーズ」。
けれども肝腎なことは
それが清澄さを圧縮した次元で
不整合性をも湛えていなければならない
という銘記だろう。
その場合には詩語とか非詩語とか
選択形式上の問題があらかじめ超えられている。