半減期 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

半減期のページです。

半減期

 
 
【半減期】


自殺より少ないものはない
火葬場をさがしているのだから
死だってその容量はさらに大きい
だからぼくらは
その少なさをかろやかな奇貨として
放射線のついた野菜をさがすのに
市場にはそれ以外のないもののほうが満杯で
みずからえらんでほろびることはすでに
権力の奥から禁じられているようだ
ぶぜんとしてまなざしを遠くにむけると
波に乗ってやってくる海の聖者はいて
彼の甲状腺が星のようにみのっている
地球と物質のしるし、だそうだ
さしだされた彼のただれた手をにぎれば
またも音楽的な確信がいやましにつよまる
《自殺より少ないものはない》
ただ乳児と乳牛がすくわれればいい
半減期がかずかずあることを
もともと表していたのも
波によってつくられたぼくら、だったそうだ
 
 

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2011年03月24日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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