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木喰 ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

木喰のページです。

木喰

 
 
【木喰】


半径何十キロメートル
ということがいわれるようになり
往古から境界神がやってきて
その線上をひっそりと憩いだした
めじるしの場所は貧相な百日紅
やがてくれないとしてつづく連日が
いつも途中の途中でありうるよう
境界神のこじきのからだも
百日の曲に飾られてただまわる




集英社新書の春日武彦『奇妙な情熱にかられて』
を読み出した。
春日さん的なレファレンスの、魔術的精髄。

引用される細部がおもしろく
同時に、その連関もすばらしい。
ベンヤミンの幼児回想につうじる繊細もある。
脳髄にある、細民街の路地をゆくようだ。

その67頁のテルミヌス(境界神)の記述と
その後の記述から
上の詩篇をでっちあげたが
これまた震災詩篇となってしまった
 
 

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2011年05月05日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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