海峡ホテル ENGINE EYE 阿部嘉昭のブログ

海峡ホテルのページです。

海峡ホテル

 
 
【海峡ホテル】


虫めがねをあて
胡蝶の翅のふるえ
この世でない迅さの野蛮を
ただ見、ただ畏れる
そうアフリカは簡単にみられる

こうして
つながるもののせいで夕方にスコールがふる
たちきる身ぶりでなされる着替えも
それじたいはなやかな部屋着の数珠だろう

からだは舟に似ている
あきらめだけが寝台をめざす

もうしぶんなく虫めがねをはずし
ひらいた窓へ顔をむけて
磯でも浜でもない
海岸線の存在を頬に知る
たんなる浸潤をしめす
たいくつな線があるのは
頬がもう老いているということ
地球だけおおきくなり
うしろから、愉しまれる

往路にも順列があって
それだけで行き先がふえていると
おもう錯覚に
脚がかがやいている
見おろす別荘地のくらい夕暮れにも
それだけのものがないと

つらぬかれれば
わたしが倍速になるといわれる
からだの尖端がゆれるのではなく
自己蒐集がとまらなくなるのかもしれない
けれど海峡ではないだろう本当の中間は

この性愛の一冊のおもみ
したしい指からは
破船の雫を拭われる
 
 

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2011年06月07日 現代詩 トラックバック(0) コメント(0)












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